↑ Return to 活動記録

第9回ソフトマター工学分科会講演会・会員総会

 2024年7月12日(金)に積水化学工業株式会社開発研究所水無瀬イノベーションセンターのアクアマリンにて第9回ソフトマター工学分科会講演会および会員総会を開催しました。今回は初の関西地方(大阪)での開催となりました。当日は、午前中大雨予報となっており、交通機関の乱れ等、不安な状況でありましたが、事前にご連絡をいただいていた方を除く、お申込みいただいた35名全員の方にお越しいただきました。

 昨年度に引き続き、講演会の前に会員総会を開催しました。代表の山本徹也先生より、会計および分科会活動計画、次期役員(2024年3月~)、次回講演会案についてご説明いただきました。次回、ソフトマター工学分科会講演会が第10回とメモリアルを迎えるため、新たな試みとして、ソフトマター物理、コロイド、生物との共同講演会の企画や、若手研究者を取込んで交流が出来るような企画として一泊二日でディスカッションをする等の案が示されました。今後、役員で相談、協議のうえ方向性を決めていく予定です。

 当分科会では、高分子・ゲル・コロイド・分散系等の多様なソフトマテリアルを対象としています。大学、企業の広範な材料を扱う研究者が集う本講演会のテーマ設定においては、「ソフトマターの基礎と応用」という観点で、学から1名、産から2名の講師に登壇していただく事にしました。

 

秋元先生講演 大学からはお茶の水女子大学・秋元先生にお越しいただき、従来の表面科学の解析手法適用が難しいハイドロゲルの表面の解析から、温度応答性を有した表面グラフトゲルを利用した接着/脱離を制御可能にしたスマートハイドロゲル表面の開発について講演いただきました。
大高先生講演 産からは、三洋化成工業株式会社・大高先生にお越しいただき、人工タンパク質シルクエラスチンを創傷治癒促進のための医用材料への展開、開発についての非臨床、臨床事例を交えながらその有効性について講演いただきました。
最後に積水化学工業株式会社・山田先生に、積水化学の微粒子技術の紹介を製品および開発品の事例を交えて講演いただきました。

3名の先生方には、この場をお借りして改めて御礼申し上げます。

 当日は、質問時間が十分に確保できず、満足いくまでの議論が出来ぬまま時間を迎えてしまった点はありましたが、短時間ながらも密度の濃い活発な質問、意見交換が出来たものと感じております。その後の休憩時間も利用して名刺交換や質疑応答等行っていただきました。

 3講演終了後、積水化学工業株式会社の技術展示ブース見学会を行いました。積水化学の技術・製品で構成されたコンセプトカーや介護施設等で使用される見守りセンサー等の体感いただきながら積水化学の技術に触れていただきました。

 講演会終了後の交流会にも多数の方に参加いただき、様々な交流や意見交換が行われました。

 

交流会乾杯挨拶 交流会 交流会締め挨拶

 初の関西開催かつ当日の大雨予報と、参加者数が気になるところではありましたが、非常に多くの皆様に参加いただきまして大成功であったと感じております。また、今回は分科会会員増強キャンペーンとして、ソフトマター分科会の団扇を作成しまして、評判も上々であり、会員数も増加するものと確信しております。

 本分科会は、企業からの参加者が多い点が特長であるところから、今後も産と学の連携強化を図っていけるよう引き続き、講演会等を通して取り組んでまいります。最後になりましたが、今回ご講演いただいた先生方、また参加いただいた皆様に重ねて御礼申し上げます。

 

集合写真